-:50代からの住まい選びのポイント
住まいを選ぶ際の、希望条件を固めるポイントとしは、以下のようなものがあります。
1.一戸建てかマンションか
まず、一戸建ての住宅にするか、マンションにするかという選択肢があります。
最近では、老後を過ごすための住みかえ先にマンションを選ぶ方が増えています。
マンションには、
- オートロックなどのセキュリティが優れている
- 階段や段差がなく、バリアフリー化が進んでいる
- 日常の清掃やメンテナンスを管理会社に委託しているため、自ら手間をかけて管理する必要がない
といった特徴を備えているものが多く、高齢者にとって住みやすいものになっています。
一方、一戸建てを好まれる方も依然多く、マンションと比較して
- 上下階や隣室の騒音などの心配がない
- 管理費や修繕積立金、駐車場代といった毎月のランニングコストがかからない
という利点があります。
また、庭づくりのように、自分たちの好みに応じて形を変えやすいのも一戸建ての利点です。
2.新築か中古か
「前に誰も使ったことがない」新築物件は、それだけで満足感があり、
最新の設備等、性能が充実しています。
ただし、新築物件は値段が高く、また、購入時に未完成であることもあります。
その点、中古物件は値段が安く、購入時に、設備や間取りを確認することができます。
また、住み慣れたエリア内で探す場合は、中古物件の方が物件数が豊富なため、
条件に合った物件を探しやすくなります。
あえて中古物件を購入し、自分の生活スタイルに応じた間取りやバリアフリーを
「中古購入+リフォーム」で実現する方も増えているのが現状です。
3.都市部か郊外か
老後の住みかえの場合、「都市部に住みかえる」パターンと、
「郊外に住みかえる」パターンが考えられます。
子供が独立し、夫婦だけの生活になったことで、
今の住居が広すぎるように感じることもあるでしょう。
そうした場合、多少手狭になっても、
都市部に近い物件に住みかえることを選択されるケースがあります。
都市部であれば、交通の便もよく、買い物も便利で、
病院等も近くにあることが多いです。
逆に、老後は都会の喧噪から離れて、郊外で暮らしたいというニーズもあり、
自然が豊かで、また、地価が安く、広めの居住空間が得られるというメリットもあります。
4.家族との距離をどうするか
老後の住みかえの場合、子供たちや親たちとの距離も重要な検討材料です。
「病気になったときなどに備え、家族になるべく近くにいてほしい」
「孫の近くに住みたい」といったニーズもあるでしょう。
家族との距離を近くする住みかえパターンとしては、大きく分けて
① 同居 : 家族と同居する(二世帯住宅含む)
② 近居 : 家族の近くに住む
の2つがあります。
同居のほうが、家族とのコミュニケーションがとりやすく、
病気などの場合に安心です。ただ、プライバシーの面で制約がありますし、
「食事の時間などの生活のリズムが一致しない」
「人間関係の問題によりストレスがたまる」といった問題の起こる可能性があります。
このようなことを考慮し、近居のパターンを選択する人が増えています。
普段の生活で干渉されることはなく、困った時やイベント時は、
行き来しやすいのでどちらにもメリットがあります。
最近では、「同一マンションの別の居室に住む」というパターンも増加しています。
二世帯住宅で同居するにしても、プライバシーが確保できる部屋を作り、
一部の部屋を親子で共有する「部分共有型」にしたり、
入口から完全に分離されている「完全分離型」にしたりするケースがあります。
ただし、これらの方法をとる場合、広い敷地が必要で、
また、建築コストも大きくなるのが一般的です。
5.予算
住みかえにかかる資金は、貯蓄だけでなく、
持ち家の場合は今までの住まいの売却・活用による収入も充当する事になります。
高齢になると収入が限られてくるので、生活資金として、ある程度の貯蓄も残したいところです。
定年後の生活資金がいくらぐらい必要かなど、老後のライフプラン全体を
視野にいれて予算を検討することが大切です。